ベストな育休取得時期、育休期間

育休について考える

2023年度(令和5年度)の男性の育児休業(育休)取得率が30.1%に達し、初めて3割を超えたという厚生労働省の調査結果を見て、改めて育休について考えました。前年度に比べて13.0ポイントも上昇したのは、2022年10月から施行された産後パパ育休(出生時育児休業)の効果が大きいとのことです。

しかし、単純に数値が上がったからといって、すべてが良い方向に進んでいるかというとそうではないと感じます。実際に育休を取得しても、育児にあまり関わらないという話を耳にするので、大切なのは、必要な人が必要な期間、実際に育児に専念できる環境が整っているかどうかだと思います。こういった国の政策によって、男性の育児休暇がもっと取りやすくなってくることを期待しています。

ここからは私の体験談。
自身の育休の経験から思うベストな育休取得時期は産後すぐ、必要な期間は3か月です。


私の育休取得経験

私は娘が生後9か月のときに、5週間の育休を取得しました。本当は生後すぐに取得したかったのですが、当時は転職直後で、会社の規定により入社1年以上経過していなかったため取得できませんでした。妻も里帰り出産はせず、生後1週間で退院して3人暮らしがスタートしました。両親からのサポートもあまり得られない環境で、私たち夫婦だけで子育てに向き合うことになりました。

育休を取るべき時期については、環境や状況によって異なると感じますが、すぐに一緒に住むのであれば「産後すぐ」が理想的です。

生後すぐに育休を取りたかった理由

生後すぐの3か月間は、育児が非常にハードな時期でした。赤ちゃんは3時間おきに母乳やミルクを必要とし、昼夜問わず対応が必要です。夜中の授乳は、妻の体力が持たないために私が担当していました。夜中にミルクをあげるだけならまだ何とかなりますが、ミルクをあげた3時間後の早朝には子供が泣き出すので、熟睡できる時間が無くなりました。仕事はいつも寝不足の状態で体力の限界でした。私たち夫婦ははじめての育児だったこともあり、全く余裕がありませんでした。

あの頃に戻れるなら、産後すぐに3か月間の育休を取りたいです。生後3か月を過ぎると、赤ちゃんはミルクの間隔があき、首も座り始めるため、育児が少し楽になります。そのため、最も負担が大きい時期にこそ、育休を取る価値があると思っています。


生後9か月で育休を取って良かったこと

一方で、生後9か月で育休を取得したからこそ得られた良い点もありました。この時期の赤ちゃんはハイハイができるようになり、親の顔を認識する能力が発達します。育休中、私は娘を抱っこしたり寝かしつけたりと、母親に代わる役割を積極的に担いました。その結果、娘との信頼関係が深まり、私が抱っこすると安心した表情を見せてくれるようになりました。

また、夜中に起きる頻度も減り、育児そのものを楽しめる余裕が生まれたのもこの時期ならではの良さです。

ただし、この時期であっても、1か月程度の育休では足りないというのが正直な感想です。もっとできること、やりたいことがあったので、もし可能であれば3か月以上の育休を取ることで、より充実した育児体験ができるのではないかと思います。


育休の意義とこれから

男性の育休取得率が上昇するのは喜ばしいことですが、大切なのは「どう育休を使うか」です。ただ休暇を取るだけでなく、育児にしっかり向き合い、家族の負担を軽減することが重要です。また、会社の制度や文化が整っていないために、育休を取得しづらいと感じている方もまだ多いのではないでしょうか。

私自身の経験を通じて、育休は単に子どもと過ごす時間を増やすだけでなく、家族全員が新しい生活に適応するための大切な機会だと感じました。これから育休を検討している方には、自分の家庭環境やタイミングをよく考え、可能であれば積極的に活用してほしいと思います。


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